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Military Art from T.Takeoka
私は先の大戦において、戦場で敵に勝つ原則の発見に心魂を傾け、ついに天啓の悟りを会得したのでした。
その後自衛隊でも兵法の研究に没頭し、その成果をまとめた二つの本は、今も自衛隊幹部の兵法研究の虎の巻として使われています。
退官後、兵法研究家、大橋武夫氏から軍事原則を企業経営に適用する技法を学び、それをもとに全国に兵法経営塾を開催。その傍ら企業の管理者教育を行い、一方国内外の古戦場の視察や十七冊におよぶ兵法に関する書物を出版するなど、まさに兵法とともに歩む人生でした。
以上の研究を通してわかったことは、経営者がリーダーシップを学ぶにはこの『孫子』がぬきんでて優れているということでありました。
それは、① 孫子は、宇宙の万物流転、二律背反の原理および人心の機微から導きだした兵法(兵学と組織管理法)を、原理と原則だけでのべたマネージメントの書であること。
② 孫子は天下制覇のための書ではなく多敵のなかで自己保全、組織存続を全うするための書であること。
③ 孫子は、人間主義に立脚し、そのリーダーシップは部下への愛と組織への献身的責任感で貫かれていること(この二つはリーダーシップの2本柱といえる)ということが書かれているからなのです。
アイデアあふれた活動を
ところがリーダーシップを学ぶ書として最適な『孫子』も、実は難解であるという欠点があります。書物を読むだけでは理解しにくいのが現状です。
そこでサークルをつくりみんなで学ぼうというのが、本会の目的です。毎月の会報の発行を軸に、みなさんとの交流会の開催を企画しています。また今後は孫子に関係する史跡の視察旅行や、孫子研究の全国大会の開催、また海外の孫子研究会との交流など夢はふくらんできます。アイデアあふれる有意義な活動を行いたいと考えています。
--- 国際孫子クラブ機関誌「孫子兵法」1995年創刊準備号 より---
前第52号誌で筆者は、「野戦での血みどろの体験から、活路打開の信念を得ていたので、孫子がそれをどう表現しているかに興味をもって大橋先生の講義を聞いた」と述べた。この筆者の活路打開の信念とは、「たとい全滅の危機に瀕しても、憶することなく百方手段を尽くして危機の打開に努めれば、必ず開ける」というものであった。
たとえば一九四四年(昭和十九年)七月七日の早朝、筆者は二十四人の隊員を指揮して最前線のコブを守っていたが、敵は銃剣突撃に失敗したあとも退却せず、さらに十数倍の兵力を投入し手榴弾投衡を挑んで来、このため三十分間で二十五人中二十三名死傷し、さすがの筆者も「これで俺の寿命も終わりか」と思い、どうせ死ぬなら敵兵を一人でも多く倒してと斬死を覚悟して腰の軍刀を抜き手に唾したとき、急に敵の手榴弾がとんでこなくなった。たこつぼからとび出て敵方を見ると、敵は多くの担架に死傷者をのせて退っていくのがわかり、「勝った、勝った」と叫んだものだ。
この場合敵が攻撃を諦らめて退ったが、それはこちらが防御のあらゆる手をうって、しかも最後の最後まで頑張ったからであった。つまり百方手段を尽くしたうえで、しかも心が憶さなかったからだ。筆者はこのギリギリの修羅場の頑張りを、孫子がどう書いているかに興味をもったのである。
大橋先生の十三篇の解説が二回(年に一回)終ったとき、筆者は、己の戦場体験が、第五勢篇にある「凡そ戦いは正を以て合わし、奇を以って勝つ」であることがわかった。
つまり筆者は旧軍の歩兵操典というマニュアルの中で、筆者が最も気に入っていた「百方手段を尽くし(あらゆる手を尽すの意)」を『孫子』は正と奇の併用という二つの言葉で表わしているのである。そして「善く奇を出すものは窮り無きこと天地の如く、竭きざること江河の如し」と、問題は奇の出し方にあるぞと警告しているのである。筆者も百方手段を出すのは奇だと思っていたので、筆者は『孫子』と同じことを述べており、どちらの表現がよいかといえばむろん正奇である。筆者は孫子に脱帽し、後日奇正の発想源が、易の二元論であることを知った。
対ガン療法で、“正”は現代医学である。すなわち患部の切除、液体窒素でガンを凍らせて細胞を殺す。制ガン剤注射で殺す。放射能照射でガン細胞を殺すなどだ。奇に該当するのは遺伝子療法が臨床につかわれれば、この奇になるものと思われる。だが今はまだない。
しかし医薬品と認められていないが、健康食品として市販されているものの中には、本当に副作用がなくてガンに効くものがあるらしく、これを見付け出せば奇である。筆者は唇のガンがアゴに転移再発したとき、病院にいっても俺のガンは治らない。よし!!孫子の兵法の「彼を知り己を知れば百戦して殆うからず」を信条とし、行軍篇、用間篇の情報活動法を参考として奇を探そうと誓った。
・・・なお、武岡の現状はその後再入院、四ヶ月で年末退院して通院しています。肺ガンは二ヵ月で陰影が消えました。
--- 国際孫子クラブ機関誌「孫子兵法」2000年2月《第53号》 より---
© 2000.02.01 Tadahiko Takeoka
③ 「世のなかが見えるようになった」人生を経験していくと、フトそんな思いにかられることがある。この場合なにが見えるかといえば、神が作られた世の中の仕組みである。もちろんその仕組みは肉体の眼では見えない。私は軍人としての道を選んだために、二十歳足らずで敵弾の下をくぐった。だんだん慣れてくるにしたがって、どうすれば敵に勝てるかを考えるようになった。少しずつ戦いの仕組みが見えるようになってきたのである。それから四十年経った。その間私なりに、この目に見えない仕組みの解明にとりくんできた。次に述べる「神の言葉」はその結言と考えていただいてよい。そして、そのあとに続く箇条書きの文章は、その神の言葉を私なりに解明したものである。私はこの神の理は軍事だけでなくすべての戦いに通ずるものと思っている。---「兵法を制する者は経営を制す」1983年PHP研究所 ---
© 2000.02.01 Tadahiko Takeoka
④ 「世のなかが見えるようになった」人生を経験していくと、フトそんな思いにかられることがある。この場合なにが見えるかといえば、神が作られた世の中の仕組みである。もちろんその仕組みは肉体の眼では見えない。私は軍人としての道を選んだために、二十歳足らずで敵弾の下をくぐった。だんだん慣れてくるにしたがって、どうすれば敵に勝てるかを考えるようになった。少しずつ戦いの仕組みが見えるようになってきたのである。それから四十年経った。その間私なりに、この目に見えない仕組みの解明にとりくんできた。次に述べる「神の言葉」はその結言と考えていただいてよい。そして、そのあとに続く箇条書きの文章は、その神の言葉を私なりに解明したものである。私はこの神の理は軍事だけでなくすべての戦いに通ずるものと思っている。---「兵法を制する者は経営を制す」1983年PHP研究所 ---
© 2000.02.01 Tadahiko Takeoka
⑤「世のなかが見えるようになった」人生を経験していくと、フトそんな思いにかられることがある。この場合なにが見えるかといえば、神が作られた世の中の仕組みである。もちろんその仕組みは肉体の眼では見えない。私は軍人としての道を選んだために、二十歳足らずで敵弾の下をくぐった。だんだん慣れてくるにしたがって、どうすれば敵に勝てるかを考えるようになった。少しずつ戦いの仕組みが見えるようになってきたのである。それから四十年経った。その間私なりに、この目に見えない仕組みの解明にとりくんできた。次に述べる「神の言葉」はその結言と考えていただいてよい。そして、そのあとに続く箇条書きの文章は、その神の言葉を私なりに解明したものである。私はこの神の理は軍事だけでなくすべての戦いに通ずるものと思っている。---「兵法を制する者は経営を制す」1983年PHP研究所 ---
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