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戦 理 |
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善く戦う者は、人を致して人に致されず。
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兵は利にあらざれば動かさず、得るにあらざれば用いず、危きにあらざれば戦わず。
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百戦百勝は善の善なるものにあらず、戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり。 |
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上兵は謀を伐ち、その次は交を伐つ、その次は兵を伐つ、その下は城を攻む。
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兵は拙速を聞くも、巧久を見ず、兵久しくして国に利ある者、未だ之あらざるなり。
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水は高きを避けて低きに赴き、兵は実を避けて虚を伐つ、水は地によりて流れを制し、兵は敵によりて勝を制す、故に、兵に常勢なく、水に常形なし。
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兵は詭道なり、能にして不能を示し、用にして不用を示し、備えなきを攻め、その不意に出ず。
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善く戦う者は、勝ち易きに勝つ、善く戦う者の勝つや、智名もなく勇功もなし。
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戦いは、正を以って合い、奇を以って勝つ、善く奇を出すもの、窮りなきこと天地の如く、竭きざること江河の如し。奇の変、あげて窮む可からず、たれか能く之を窮めん。
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兵は詐を以って立ち、利を以って動き、分合を以って変となす。故にその疾きこと風の如く、徐なること林の如く、侵掠すること火の如く、動かざること山の如し、知り難きこと陰の如く、動くこと雷震の如く。
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激水の疾き、石を漂わすに至るは勢いなり。鷲鳥の疾き、毀折に至るは節なり。
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人を形して、我無形なれば、我専らにして一となり、敵分かれて十となる。これ十を以って一を攻むるなり。
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善く戦う者は、先ず勝つべからざるをなして、敵の勝つべきを待つ。
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守るは足らざればなり、攻むるは余りあればなり。
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師を囲めば必ず欠き、窮敵には迫るなかれ。
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初め処女の如く、後は脱兎の如し。
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死地にはすなわち戦え。
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戦い勝ち、攻めとりて、その功を修めざるものは凶なり。
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